水田活用の直接支払交付金5年水張ルールの見直しについて
これまで、畑作物の生産が定着している水田は畑地化を促す一方、水田機能を維持しながら、大豆・野菜など畑作物を生産する農地については、水稲とのブロックローテーションを促す観点から過去5年間に一度も水張りが行われていない水田については、令和9年度以降、原則として水田活用直接支払交付金の交付対象から除外とされておりましたが、令和7年4月1日に国の要綱が改正され以下のとおりとなりました。
見直し内容
・水田を対象として支援する水田活用の交付金が、作物ごとの生産性向上等への支援へ転換されるため、令和9年度以降は「5年水張りの要件」は求めない。
・現行制度の令和7年度及び8年度の対応として、連作障害を回避する取組を行った場合、水張りをしなくても交付対象とする。
上記の変更点を踏まえ、令和8年度までは
(1)「水稲作付」または「1か月以上の湛水管理による水張り」
(2)「連作障害を回避する取組」
のいずれかの取組みが必要です。
具体的な取組方法
水稲作付
(1)細目書にその旨をご記入ください。
水張りの実施
(1)町農業再生協議会へ事前に連絡ください。
(2)水張りを開始し、1か月以上の湛水管理を実施してください。
提出物
・湛水の状況写真(日付・地番が確認できるもの)
・農地の所在(図面・番地等)一覧表
※事前連絡がない場合、交付対象と認められないことがありますのでご注意ください。
※水を張る期間については、かんがい期間中の適切な時期に実施してください。なお、水が関係することになりますので、地区ごとに調整して計画的な実施をお願いします。
※湛水の状況写真については、開始時及び1か月以上経過後の2回提出してください。
連作障害を回避する取組
・土壌改良資材、有機物の施用
例)植物性の土壌改良剤(バーク堆肥、ピートモス、腐葉土、もみ殻堆肥 など)
動物性の土壌改良剤(牛ふん堆肥、鶏ふん堆肥、豚ぷん堆肥 など)
石灰の土壌改良剤(苦土石灰、消石灰 など)
鉱石の土壌改良剤(バーミキュライト、ゼオライト、パーライト、ベントナイト など)
酸素供給剤(ネオカルオキソ、ネハリエース、MOX/MOXゴールド など)
肥料(化成肥料、石灰窒素、なたね油かす、汚泥肥料、漁粕、熔リン、腐植酸質資材 など)
その他(ポリエチレンイミン系資材、ポリビニルアルコール系資材、微生物資材、VA菌根菌資材 など)
・土壌に係る薬剤の散布
例)クロルピクリン剤(錠剤、くん蒸剤、テープ剤 など)、ダゾメット剤(ガスター度微粒剤、バスアミド微粒剤 など)、カーバム剤、土壌還元による方法(ほ場に多量の水と有機物(米ぬか)を投入する方法) など
・後作緑肥、病害虫抵抗性品種の作付け
後作緑肥…主作物の収穫後に地力増進のため緑肥を作付けする取組み。
例)ソルガム、ライムギ、イタリアンライグラス、スーダングラス、赤クローバー など
病害虫抵抗性品種…主作物を作付けする際、抵抗性・耐病性のある品種を作付けする取組み。
例)主要野菜(玉ねぎ、にんじん、大根、キャベツ、ブロッコリー、トマト、きゅうり、ほうれん草、レタス など)の耐病性に優れた品種 など
(1)上記取組みを実施してください。
(2)実施後、町農業再生協議会へ下記の書類を提出ください。
提出物
・作業日誌(取組み実施日、実施地番、作付品目、取組み内容、散布量が記載されているもの)
・使用した資材の購入伝票など
町農業再生協議会で、提出書類の写しを取らせていただきます。
原本はお返ししますので大切に保管ください。
※堆肥や薬剤等の散布量については、作物ごとの適正量の散布が必要です。
※その他取組み内容によっては連作障害を回避する取組みと認められる場合がありますので、白鷹町農業再生協議会へお問い合わせください。
取組みの確認方法
町農業再生協議会が取組みを確認することになっています。
水稲作付
(1)転作確認の際に町農業再生協議会で現地を確認します。
1か月以上の水張りによる湛水管理
(1)水張り開始時及び終了時の写真で確認します。
(2)水張り開始後1か月以内に町農業再生協議会で現地を確認します。
(3)完了と認められた場合は実施者へ連絡します。
(4)水張りは終了になります。
連作障害を回避する取組み
(1)取組みを実施した事がわかる提出物で確認します。
(2)完了と認めた場合は実施者へ連絡します。
(3)回避する取組みは終了になります。
留意事項
制度の詳細については、国で検討が進められています。今後も変更が生じる場合があります。